2015年3月9日取材
シティテラス東陽町 (住友不動産)
インプレッション1——都心サブ立地である点にまず注目したい

東京の超都心部では新規マンションの物件数が減り、分譲価格が高騰している。なかには、驚くほどの高値、たとえば「100m2住戸が2億円」というようなレベルで分譲される物件が出てきた。加えて、コンパクトサイズの間取りが増えてきた印象もある。50m2台の2LDKが目立ち、中には60m2そこそこの3LDKも見受けられるようになってきた。土地の値段や建設費が上がる中、極力分譲価格を抑えるため、面積を圧縮せざるを得ないのである。

このように、都心物件が高額するのは、インフレ懸念と2020年東京五輪の影響と考えられる。インフレになれば、金、プラチナといった貴金属と不動産の価格が上がりやすい。インフレ下では貨幣価値が下がるため、価値が落ちにくい貴金属や不動産にお金が向かう。特に、都心部は不動産価格が上がりやすい。加えて、2020年東京五輪まで、都心の地価が上がる、という予測もある。都心マンションに手が届かなくなってしまうのは当然のことかもしれない。

過去、不動産の値段が上がるときは、都心から上がり始め、それが準都心・近郊外へと波及した。値上がりの輪が広がるわけだ。しかし、今はまだ都心での価格上昇が目立つ時期。周りへの波及は顕著でない。

そこで、私は今「都心サブ立地」の物件に注目している。「都心サブ立地」は私がつくった言葉で、都心の外周部、23区内で山手線の外側エリアあたりを指す。東京や大手町といった中心地に近く、東京スカイツリーや錦糸町亀戸副都心計画などで元気のある場所、そしてまだ価格が抑えられている場所、しかし、うかうかしていられない場所……たとえば、東京のイーストエリアを、2020年に向けて、大きく変貌する可能性が高い場所として注目しているのである。

「シティテラス東陽町」は、そんな「都心サブ立地」の東京イーストエリアに位置するマンション。そして、建設地の周辺環境にも注目すべき特性の多いマンションである。

インプレッション2——「東京」駅5㎞圏。「大手町」から5駅9分と都心隣接の便利さがある

「シティテラス東陽町」の建設地は、想像される以上に東京駅に近い。

 同マンションの建設地は「東京」駅から5㎞圏に位置。「東京」駅からの距離で言えば、「品川」、「渋谷」、「新宿」よりも近い。不動産表記の基準である80m=1分で計算すると、「東京」駅から歩いて1時間3分……これは、たとえ大地震などで電車がすべて止まったとしても、歩いて帰宅しやすいことを意味する。

電車利用の場合、東京メトロ東西線で「大手町」から5駅9分の「東陽町」が最寄り駅となり、同駅から徒歩5分に建設される。ほぼ平坦で街路樹付きの歩道を歩いて5分なので、安全だし,快適だ。

東京メトロ東西線は朝7時8時台の通勤時間帯、2〜3分おきの運行となるため、フットワークがよい。東京の中枢に近い場所に立地し、駅から徒歩5分——これは、「シティテラス東陽町」で最初に注目される特徴となる。

しかし、同マンションの特徴はそれだけではない。

インプレッション3——「瞬間・環境・転換・装置」と名付けられるほど恵まれた環境

「シティテラス東陽町」の建設地一帯は新しい街区が形成されている場所で、区画割りが大きく、緑が豊富。のびのびしたムードと潤いを感じるエリアになっている。さらに、利便性も高い。現地に出向くと、「こんな場所があったんだ」と驚くような場所である。

以下、実況中継的に建設地周辺を紹介したい。

駅からの道は沿いには緑が多い。建設地の北側と東側にはオフィスビルがあるのだが、その敷地にも樹木が多い。敷地の南は汐浜運河沿いの遊歩道「潮風の散歩道」となっており、建設地一帯は車の通り抜けができない奥まった場所となる。

北側の街路樹付き道路がマンションへのメインアプローチとなるのだが、この道はマンションの先で行き止まりとなるため、車の通行は限られる。さらに、「トンネル並木」と称されるほど街路樹が生い茂る道なので、静かで落ち着いた雰囲気が醸し出される。実際、この道を歩くと、足音がよく聞こえるほど静か。「圧倒的な静寂」という言葉が思い浮かぶほど、静かで落ち着いた住環境が形成され、その中に同マンションの建設地が位置しているのである。

敷地西側は区立東陽町中学校だ。ちなみに、中学校の並びには、区立の幼稚園と小学校……子育て世帯にはうれしい立地条件といえる。

敷地東には東京YMCA保育所と東京YMCAウェルネスセンター(総合スポーツクラブ)があり、近接地には真新しく、江東区内で利用率ナンバー1の区立東陽図書館も。なんと恵まれた場所だろう。

「東陽町」から徒歩5分でありながら、静かで豊かな環境が保たれるわけだ。この立地特性から、同マンションには「瞬間・環境・転換・装置」という呼び名が与えられている。「大手町」から5駅9分の「東陽町」駅から徒歩5分という都心隣接の地でありながら、マンションの敷地近くからといきなり世界が変わり、オンとオフが切り替わる。その立地特性を「瞬間・環境・転換・装置」と表しているわけだ。それは、子育て中のファミリー世帯にとっては何よりの特性だろう。

インプレッション4——住友不動産のフラッグシッププロジェクトとなる全522戸

「シティテラス東陽町」は、全522戸の大規模。敷地面積は1万2700m2に及ぶ。「東陽町」駅から徒歩5分の場所で、総戸数が500戸を超えるマンションは久々……というか私の記憶ではそれほど大きなマンションは思い浮かばない。25年前まで記録をさかのぼっても、500戸以上のマンションがなかった。

しかしながら、同マンションの特徴は単に戸数規模が大きい、ということだけではない。住友不動産のフラッグシップとなるプロジェクトとして計画されており、建物のデザインや専有部のつくりにも力を入れられている。

たとえば、外壁はタイル張り部分が多いのだが、そのタイルが凝っている。横浜の赤レンガ倉庫をイメージしたタイルを特注し、建物に重厚さを与えている。

マンションの顔となるエントランスホールは幅が5mもあるガラス張りの回廊のようなデザイン。今年、北陸新幹線金沢開業で盛り上がる石川県金沢市で、金沢城に近い場所にある「金沢21世紀美術館」をイメージした空間になるという。マンションに入ってくる人は、この美術館のような空間を目の当たりにするわけだ。さらに、敷地内には樹木が豊富。緑に囲まれたマンションになる計画だ。

美しい外観と豊かな緑は、同マンションの財産になるだろう。見る人に好印象を与え、住む人は誇らしい。同時に、中古で売るときは交渉を有利に進める要因にもなる。つまり、「シティテラス東陽町」は資産価値を左右する外観と植栽を備えたマンションとなるべく計画されているわけだ。

インプレッション5——ランニングコスト低減など建物の隠れた特性にも注目

「シティテラス東陽町」の建物は3棟構成となり、南は運河と運河沿いの散歩道。西側は中学校と一戸建て中心の住宅エリアとなるため、眺望が開けた住戸が多くなる。南には豊洲など湾岸エリアの眺望が広がり、西は都心ビューとなる。

また、「シティテラス東陽町」には、マンション生活のランニングコストを抑える工夫も盛り込まれる。維持・運営する費用のかかる共用施設をなくし、管理費等が高くならないようにしているのだ。それが許される立地特性もある。

たとえば、マンションの近接地にホテルがあるため、ゲストルームを設置しないですむ。

東京YMCAウエルネスセンターが隣接しているため、マンション内にプールやフィットネススタジオをつくる必要もない。真新しい区立図書館も近接するので、マンション内のライブラリーも不要だ。周辺施設を利用することで、マンション内の共用施設をシンプルにし、維持費用を抑える。一方で、大規模のスケールメリットでセキュリティやサービスを充実させ、24時間有人管理やフロントサービス(予定)を実現する。これは、賢い計画といえるだろう。

「シティテラス東陽町」は、目立たないところにも工夫を凝らしているわけだ。

インプレッション6——3LDK70m2超で、食器洗い乾燥機付き、ディスポーザー、ミニシンクも付く

「シティテラス東陽町」の住戸は、約54m2〜87m2で、70m2超の3LDKが中心。このところ、東京23区内の新築マンションでは60m2台の面積が増えていることを考えると、ひとまわり以上大きな間取りと評価される。その結果、室内に収納スペースが多く、ウォークインクローゼットが2つ、もしくは3つ設置される間取りが多い。

室内だけでなく、バルコニーも広く、奥行が2mに。そのバルコニーにはミニシンク(外部水栓)も付く。

室内の設備仕様もレベルが高い。

キッチンにはディスポーザー(生ゴミ粉砕処理機)と食器洗い乾燥機が標準設置となり、浴室のミストサウナも標準設置だ。

私は、「3LDK70m2超」と「ディスポーザー」「バルコニーのミニシンク」にひときわ注目する。というのも、昨年以来、人気の高いマンションを見て回ると、平均70m2以上でディスポーザー付き、バルコニーの外部水栓付きという3要素を備えているケースが多いからだ。

“3種の神器”とも呼べる3要素を備えていること、それもまた「シティテラス東陽町」の大きな特徴だろう。

開発担当者に取材したところ、このマンションは東京の地価が上がる前に土地を取得し、建設費が上昇する前に工事が発注されたという。そのため、ゆとりある広さと充実した設備仕様が実現したのだろう。購入者にとっては何よりの特徴である。

最後に気になる価格について。

残念ながら、取材時点で価格は未定だった。そこで、私が都心サブ立地のマンションを取材するときの目安をお知らせしたい。

2015年の3月現在、都心サブ立地のマンションをみるとき、私は「1m2100万円」レベルかどうかに注目している。「1m2100万円」は、「50m2なら5000万円」「60m2は6000万円」となる水準なので、わかりやすい。そして、「1m2100万円」レベルだったら、多くの人にとって何とか手の届く価格水準の目安だと考えている。

同マンションの分譲価格がどのような水準になるか。気になるところである。