2015年8月22日取材
シティタワー長町新都心 (住友不動産)
インプレッション1——仙台で私が注目する「副都心」エリア

東京の超都心部では新規分譲マンションの数が減って分譲価格が高騰する、という特殊な状況が起こっている。同じような動きが仙台にも見られる。

仙台では、2011年の東日本大震災以降、特別な不動産市況が生まれていた。地震で家を失った人が買いたい、借りたいという要望が多いのに、新規のマンション分譲、賃貸物件の新築が滞り、物件不足の状況が生まれたのだ。その結果、不動産価格の上昇が生じた。

仙台市では、平成27年1月1日を価格時点とする地価公示において、1年間の変動率は全用途平均が3.5%(前年3.2%)と上昇。用途別では、住宅地が3.2%(前年3.1%)、商業地が4.2%(前年3.4%)、工業地が5.2%(前年5.1%)とすべての土地で地価上昇が続き、上昇幅が拡大していることが認められている。

仙台は、もともと東北地方の中枢都市として発展。東日本大震災以降、その地位をさらに高めた結果だと私は考えている。

実際、仙台中心部では、普通のサラリーマンでは手が出ないような価格水準のマンションが登場し、それでも売れ行き好調となるケースが目立つ。仙台中心部は東京の都心と同様、特殊な場所になってしまったようだ。

そこで、私が目を付けるのは、仙台の外周エリア。それも再開発で新しい街がつくられつつある「副都心」だ。首都圏でいえば、湾岸エリアの「豊洲」のような場所。「豊洲」と同様、仙台の再開発エリアも中心地に近い。仙台中心地から5km圏、電車で1駅程度の距離。そして、分譲価格は抑えられている……そんな場所こそが、狙い目ではないかと考えるからだ。

なかでも、交通の利便性が高い「副都心」が好ましい。

インプレッション2——「あすと長町」が備える魅力

現在、仙台では「副都心」と位置づけられ、住宅と商業、行政・医療施設との複合開発が行われている場所が2つある。そのうち、JRと地下鉄の2路線を利用できるのが「あすと長町」エリアだ。JR東北本線「長町」駅と仙台市営地下鉄「長町」駅を最寄りとし、「環境と共生するまちづくり」「多様な機能が融合するヒューマンスケースのまちづくり」「協働による持続的なまちづくり」をコンセプトとした新たな開発が行われている場所である。

「あすと長町」エリアでは、片側3車線の「あすと長町大通り線」や街路樹を2列設置する歩道が整備され、緑豊かな街区が形成される。そして、駅周辺には「ヨークタウンあすと長町」、「IKEA仙台店」などの大型商業施設のほか真新しい仙台市立病院もオープンしており、活力が出ている。

一方で、広瀬川も近く、広瀬川八本松緑地も身近という立地特性も備える。

さらに加えれば、「あすと長町」エリアは東日本大震災のときも影響が少なかったという注目点もある。もともとはJRの操車場があった場所で、操車場は地盤が固い場所を選んで設置されるといわれる。その説を実証したかっこうだ。

仙台中心地から5km圏で、地震の影響を受けにくく、新しい街がつくられる場所。一方で、東京の「豊洲」のようにこれからが楽しみな場所……その「あすと長町」で新たに建設されるマンションが「シティタワー長町新都心」である。

インプレッション3——スーパーゼネコンの大林組が施工の免震構造を採用

「シティタワー長町新都心」は、「あすと長町」の再開発エリア内に建設される。JRの「長町」駅から約500m・徒歩7分、仙台市営地下鉄南北線「長町」駅からは約620m・徒歩8分の地だ。駅からマンションに帰る途中に立ち寄れるスーパーマーケットの「ヨークタウンあすと長町」があるので、生活利便性も高い立地と評価される。

建設地はあすと長町大通り線から一歩奥に入った立地で、落ち着きがある。そして、南と東が公道となる角地だ。

恵まれた条件を備える立地で、「シティタワー長町新都心」は建物の注目点が多い。それも、極めつけの注目点を多く備えている。

まず、スケールが大きい。

全414戸の戸数規模は、私が知る限り仙台エリアで過去最大となる。地上24階建ての超高層マンションだが、横にも広い「板状(ばんじょう)」、そして上から見れば「L字型」の配棟であるため、ノッポな印象はない。どちらというどっしりした形状で安定感がある。

安定感のある形状に加え、「シティタワー長町新都心」は、スーパーゼネコンの大林組施工による免震構造を採用する。「これなら、ひときわ地震に強いマンションになるだろう」、と私は感心した。

免震構造は地震の揺れを軽減させる仕組みで、その効果は東日本大震災のときに各地で実証された。私は、仙台市内で「家具が一つも倒れなかった」「眠っていた赤ちゃんが起きなかった」などの証言を取材している。

その免震構造は、細長い形状のタワーマンションで採用されることが多い。「シティタワー長町新都心」のように大型の板状で横に広い建物では採用されにくい。というのも、横に広い建物では、細長いタワーマンションより免震装置を多く設置しなければならず、費用がかさむから。そこで、「安定感のある建物なので、免震装置は不要でしょう」と省かれるケースが多いのだ。

その点、「シティタワー長町新都心」は、安定感の大きな建物に免震構造を採用。それも、大林組が開発した「O-MIC(オーミック)D」という免震構造を採用している。

このシステムは、中間層免震構造と2棟連結免震構造を組み合わせ、「免震」の効果を高めるもの。非常に贅沢で安心感の大きな構造だと評価される。

そのほか、オール電化マンションであり、非常用の自家発電装置も十分に備え、地震に強いマンションになっているのも、同マンションの大きな特徴である。

インプレッション4——外観とエントランスが魅力的であることの価値

「シティタワー長町新都心」の特徴は、大規模で地震に強いことだけではない。

建物のデザインがすぐれている。

外観は一部白いフレームを配置し、バルコニーのガラス手すりが印象的。お洒落で落ち着きのあるレジデンスの雰囲気を醸し出す。建物を囲むように樹木が配され、緑に囲まれた印象のマンションになる計画だ。

エントランスもリッチだ。エントランスホールには幅3mものアートパネルが飾られ、グランドロビーには、暖炉を模したオーナメントがあり、庭の緑を眺めるガラスウォールも。まるで、ホテルのロビーを思わせるしつらえだ。

30年を超える取材経験を通し、私は「外観とエントランスは資産価値を左右する要素」だと考えている。理由は、中古で売るとき注目される部分であるからだ。魅力的な外観とエントランスは、中古での購入を検討している人に好印象を与えることができる。その結果、住戸を売却しやすくなる。

メリットは中古で売るときだけではない。住んでいる間、毎日眺める部分なので、それが魅力的であれば気分がよくなる。「素敵なマンションね」とほめられて、いい気持ちになることもあるだろう。

外観とエントランス――外から見える部分が秀出ていることは、一般に想像される以上に価値が大きいことなのだ。

「シティタワー長町新都心」は、最新の免震構造を備え、外観、エントランスのつくりに力が入れられている。

それは、同マンションのつくりのよさを実感する最初のポイントである。

インプレッション5——毎月のランニングコストを抑え、共用施設は充実するという新世代の工夫も

「シティタワー長町新都心」は、全414戸という大規模でありながら、敷地内に全戸分の駐車場を備えている。それも、機械を用いない自走式駐車場である。

自走式駐車場には2つのメリットがある。

1つは、地震などにより停電や昇降装置の停止が起きたときも、車の出し入れに影響を受けにくい、ということ。2つめは、駐車場に費やされる費用が抑えられるというメリットだ。機械を動かす必要がないので、電気代、メンテナンス費用が削減できるわけだ。

ちなみに、駐車場使用料は月額3000円からの予定。維持費用が抑えられているため、月額3000円からの駐車場使用料が実現するわけである。

「シティタワー長町新都心」は、毎月払う管理費・修繕積立金を抑える工夫もある。これは、最近首都圏のマンションで始まった新しい工夫で、同マンションはそれをいち早く導入。平均的な3LDKで管理費と修繕積立金を合わせた月額は1万6000円程度となり、将来的な上昇も抑えられる計画だ。

それでいて、ホテルのフロントのようなコンシェルジュサービスがあり、朝刊が各住戸の玄関まで届けられる「新聞デリバリーサービス」、グランドロビーやパーティラウンジに毎月新しい雑誌や書籍、新聞が入る「ブックサービス」など、管理サービスが充実。ゲストルームやキッズルームなど共用施設も多い。

管理費が抑えられてもサービスが充実するのは、全414戸のスケールメリットのなせる技と評価される。

インプレッション6——居住性を高めた住戸内の設計

大林組によって施工される建物は、柱形を住戸の外に出すアウトフレーム構法を採用。住戸内に柱の出っ張りが極力生じさせず、きれいな四角形の間取りになっている。その結果、室内の有効面積が大きくなり、収納スペースが豊富だ。

共用廊下側にも窓があるため、「バルコニー側と共用廊下側の窓を開けることで、室内を風が抜けやすい」という特徴もある。超高層(高さ60m・約20階以上)マンションでは、この「風が抜ける」住戸が実現しにくい。同マンションの隠れた長所といえるだろう。

二重床二重天井で、下がり天井が少なく、天井高は全戸2m45cmに。住戸は約73m2〜約100m2のファミリータイプがそろえられ、ゆとりがある。

すっきりした室内でゆとりのある生活を実現する室内も「シティタワー長町新都心」の大きな評価ポイントである。これは、居住満足度を高めることを第一に考えて設計されているためだろう。一般的に、不動産価格の上昇期には、この居住性が二の次にされがち。しかし、長く住み続けることを考えれば大事なポイントである。

設備機器のレベルも高い。キッチンには食器洗い乾燥機が標準設置され、窓にはペアガラスサッシが採用される。24時間ゴミ出しOKなので、キッチンに生ゴミが溜まって困ることはないだろう。

マンションを購入するとき資産価値を重視する人は多い。簡単に言えば、将来も値下がりしにくい物件を買いたいと思うわけだ。では、「資産価値が高い」と評価されるのはどんなマンションか。

私は、「わかりやすい特徴」を多く備えた物件が強いと思っている。

住みよい環境を備え、建物の外観やエントランスをみただけで、多くの人が「あそこに住みたい」と切望するマンションであれば、そのマンションは中古になっても値下がりしにくく、資産価値が維持されやすいと考えるからだ。

では、「シティタワー長町新都心」はどうだろう。

再開発で人気が高まる「あすと長町」に立地し、仙台で最大規模となる414戸。外観、エントランスは特徴的で、大林組施工で最新の免震構造を備える。全戸分の自走式駐車場があり、住戸はゆとりがある。

「シティタワー長町新都心」は、わかりやすい特徴を多く備えたマンションになる、と私は評価している。