2017年5月12日取材
ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ (菱重プロパティーズ)
インプレッション1——“意外な穴場”的立地条件を備えるマンションである

「ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ」の最寄り駅は、東急田園都市線の「梶が谷」駅。この「梶が谷」という駅に、私はまず注目する。表面的に評価すれば、「梶が谷」は急行電車が止まらない各駅停車の駅なので、利便性は急行停車駅よりも劣る。

一方で、各駅停車駅を最寄りとする分譲マンションは急行停車駅最寄り物件より価格が抑えられるという魅力もある。

そのため、マイホーム購入時には「利便性の急行停車駅」か「価格面の魅力がある各駅停車駅」か、で悩むことになりがち……ところが、東急田園都市線の「梶が谷」駅は、悩む必要がない駅だと私は思っている。なぜなら、価格が抑えられて、しかも利便性が大きく劣るわけではないからだ。

理由を説明しよう。

各駅停車しか停まらない「梶が谷」駅から「渋谷」駅に向かう場合、途中の「溝の口」で急行に乗り換えることを考える人が多いだろう。その所要時間は14分。といっても、この「14分」は電車に乗っている時間で、実際には乗り換えの時間が加わる。実質17〜18分といったところか。

これに対し、乗り換えなしの各駅停車で「渋谷」駅に向かった場合、所要時間はどれくらいか。じつは、日中の時間台で20分。これは、途中駅で急行の通過待ちがない最速のケースで、通過待ちがあると、所要時間は23分。23分だとしても、途中駅で急行に乗り換えたときとの時間差は、さほど大きくはない。急行の通過待ちをしない電車であれば、その差はさらに縮まる。各駅停車に乗っても意外にロスが少ないのだ。

各駅停車の電車であれば、急行電車よりも混雑度が穏やかというメリットも生じやすい。

私は、東急田園都市線は「各駅停車駅でもいいじゃない」と思える駅、たとえば渋谷から各駅停車で30分以内の駅は狙い目だと考えている。

「渋谷」駅から各駅停車で最短20分の「梶が谷」駅は、まさにその条件を備えている。加えて、「梶が谷」駅からは、商業施設が集まる「二子玉川」駅や「たまプラーザ」駅、そして「自由が丘」駅も近い。だから、「ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ」の取材に際し、まず最寄り駅の「梶が谷」駅に注目し、「梶が谷駅を最寄りとするマンションなら、いいね」と思ったわけだ。

インプレッション2——3LDKが3498万円から、という分譲価格が生むメリット

取材した時点での「ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ」の分譲価格は3LDKが3498万円から。川崎市内の高級住宅エリアとされる宮前区で、この価格設定である。このところ、東急田園都市線の沿線で分譲される新築マンションの価格を調べてみると、3LDKで6000万円前後の物件が目立つ。それに対して、「ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ」は3LDKが3498万円から。その理由は、駅に近いマンションではないからだろう。

マンションを買うとき、「資産性」を重視する人が多い。資産性、つまり、将来「高く売れる」「高く貸せる」ことを第一に考えれば、やはり都心マンションが有利となる。郊外では駅に近い立地が狙い目だろう。そういう考えの人が増えた結果、都心部と郊外でも駅に近い場所のマンションの分譲価格が上昇。川崎市内の武蔵小杉や横浜市内のみなとみらいエリアでは、新築マンションで「70m23LDKが7000万円前後」という価格水準が広まってしまった。

そうなると、「高すぎるなあ」と感じる人も出てくる。できれば、無理せずに買える3000万円台、4000万円台で3LDKがいいのに、と。

川崎市内でも「駅近」にこだわらなければ、3000万円台、4000万円台で3LDKを購入できるマンションがみつかる。それらは、資産性が低いのだろうか。

私は、「高く売れる」「高く貸せる」以外の価値があると考えている。

たとえば、「家計への負荷が小さい」という価値。分かりやすくいえば、無理のないローン返済で購入できるという長所があり、それも大きな価値だといえる。

住宅ローンの返済が無理のない範囲ならば、子供の教育にお金をまわすことがしやすい。夏休みを利用して長めの家族旅行を行い、楽しい思い出をつくることもできる。

教育も誇るべき資産、家族旅行の思い出だって立派な資産だ。その教育や思い出づくりにお金をかけても相続税や贈与税をとられることはない。また、兄弟で遺産相続の原因になることもない。

思い出づくりや教育のために、あえて3000万円台、4000万円台のマンションを買うという選択肢もあるわけだ。

「ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ」は、「梶が谷」駅から徒歩15分で、価格は3498万円から。3400万円の住宅ローンを組んだとしても、毎月の返済額は8万円台、9万円台に収まる人が多くなるだろう。その結果、生活にゆとりが生まれる。それは、人生において、わるいことではないと私は考えている。

インプレッション3——驚くほど静かで、落ち着いた周辺環境にも注目

同マンションの建設地に出かけてみると、並木道の両側に敷地の大きな一戸建てが目立つ。非常に落ち着いた住宅地で、静かでもある。高級住宅地・宮前区に建つマンションであることを実感した。

しかも、「ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ」は東南に傾斜する高台に位置し、83%の住戸が南東向き・南西向きとなって日当たりが良好。地上6階建ての圧迫感が少ない建物でありながら、眺望が開けた住戸が多くなる。

そして、小学校が徒歩5分など保育園から中学校までが徒歩10分以内にそろい、マンション周辺はスクールゾーンになっていて安心。救急対応が可能な虎の門病院まで徒歩7分など医療施設が周辺に多いし、大小の公園も身近に豊富。この環境が評価され、神奈川県で唯一の「ミキハウス子育て総研認定物件」にもなっている。

まさに、家族で暮らし、子育てしやすいマンションといえるだろう。

インプレッション4——群を抜いてレベルが高い建物の質

「ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ」は、建物の特徴も多い。というより、この分譲価格でここまで質を高めたマンションは珍しいだろう、と驚いたくらい建物の質が高く、それこそが同マンション第一の注目ポイントではないか、と私は思っている。

外観は白を基調にしたタイル張り。まず、見た目が高級である。そして、柱を住戸の外に出すアウトフレーム工法で室内がすっきりしている。建物に使われるコンクリートは、高い耐久性が期待できる強度30ニュートンのもの。二重床二重天井であり、しかも天井が高い。天井高は2.45mを確保し、一部住戸は2.85mに。加えて、バルコニーに面する窓は高さ2.3mのハイサッシを採用しているため、室内の開放感が大きい。

ずいぶんお金をかけているなあ、というのが私の印象だ。三菱重工グループとして発足し、今年2月からJR西日本グループとなった菱重プロパティーズが事業主であるため、みっともないものはつくれない、という意識があったのかもしれない。

キッチンでは食器洗い乾燥機と天然石カウンターが標準設置となり、システムキッチンとは別にパントリー(食品庫)付きの食器棚も全戸に標準設置される。24時間ゴミ出しOKだし、玄関前インターホンはカメラ付き……設備仕様のレベルも分譲価格を大きく超えていると評価される。

インプレッション5——建物が完成していることのメリットも大きい

「ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ」は、取材をする1ヶ月前・2017年3月に建物が完成している。そのため、実際の建物を見て、購入を検討できる。

そのメリットは大きい。模型や完成予想図ではなく、実際の建物や平置き駐車場の様子などを見学できるからだ。さらに、1年後や2年後ではなく、「即入居可」というメリットもある。現物をみて、すぐに住み始めることができるので、確実さを重視したい人向きの物件といえる。

もちろん、専有部分(各住戸内)も実地に見学可能で、ここで確認できることも多い。

たとえば、天井高2m45cm以上の開放感。日当たりや眺望、そして周囲から聞こえてくる音も実地に確認できる。私自身、音を確認して、その静かさに驚いた。

「ディアスタ梶ヶ谷ヒルズ」は総戸数56戸で、目立ちにくいマンションである。しかし、その内容を取材すると、驚くことばかり。

穴場立地の隠れた銘品といえるマンションである。